ちょっと旅してくる

わが身ひとつで気ままに生きる。

沖縄本島の旅 5日目

沖縄最終日。昼ごろの飛行機なので少し時間があるけど、レンタカーは返してしまったし手荷物あるし、行けるところは限られている。

ゆいレールおもろまち駅から徒歩5分ほどの沖縄県立博物館・美術館へ来てみた。HPではイマイチよくわからなかったけど、ちゃんと返却式のコインロッカーがあったのでよかった。荷物を預け中へ。

f:id:snusmumriken2016:20180721115205j:image

万国津梁の鐘。漢文が書かれている。「漢文そのもの」と「英語訳」が書かれたパネルがあるけど「日本語訳」がない。『而』とかもう覚えてないよ…英語訳(意訳)を読みながら漢文の漢字で本来表現の趣旨を読み取るというなんだかよくわからない作業になり、「万国津梁」の面だけ読んだ。琉球は中国・日本と良い関係を築き、各国の架け橋としてやっていきたいということが書いてあって、とても素敵だなと思った。

もし薩摩藩琉球を併合しなかったら、沖縄は今頃どうなっていたんだろうと想像する。十中八九、中国に飲み込まれてるよね。今の台湾のような立ち位置だろうか。薩摩藩琉球処分が良かったとは思わないが、中国に併合されたら沖縄独自の文化の大半は失われただろう。歴史にifはないけれど、日本でも中国でもなく「琉球国」として、基地もなく、もしかしたら尚氏王朝の立憲君主制で、バハマみたいにタックスヘイブンとかになっちゃって、台湾や韓国に行くような気分で来年の夏休みは琉球行こうよ!とか言われたりする、今とは全然ちがう沖縄を想像するのはなかなか面白い。


f:id:snusmumriken2016:20180721115201j:image

どんなに希少価値が高いものでも、楽器を博物館に入れるのは反対。展示用のハリボテや壊れて使えないものはともかく、実用に耐えるものを博物館に入れるのは剥製にするために動物を殺すのと同じぐらい愚かな行為だと思っている。実用品は壊れるまで使われるのが、そのモノの持つ宿命であり本望なはずだ。楽器だけじゃなく人間も一緒に入れて毎日弾いたらいい。ヨーロッパなんかだと、場所によっては展示しているストラディバリウスを毎日弾く係とかいるもんね。

 

今日一番の収穫は「おもろそうし」を聞けたこと。おもろそうしって日本史の教科書にも載ってた気がするけど、百人一首とか古今和歌集とか過去の歌集だと思ってたらどちらかというと祝詞集みたいなもので唄ありきのものだった。もうずいぶん前に亡くなった研究者が、若い頃に少し習ったという録音が聞ける。三線の古典音楽とかユタのお祈りとかに似てるのかな?と思ってたらこれがまた全然違って、神社の祝詞とモンゴルのホーミーを足して2で割ったようなもので、ちょっと今まで聞いたことのない、すっごい不思議なものだった。家に帰ってしばらくして、寝てたら突然この録音が耳に蘇って驚いて飛び起きた(笑)今唄ってと言われても唄えないのに、脳ってすごい…。

 

てなわけで博物館(常設展)は2時間もあればきっちり見れる規模で、フライト前のいい時間調整になった。売店で紅型柄の一筆箋を買い、空港へ向かう。

三連休明けの平日、空港そのものはそれほど混んでいないけど手荷物預けカウンターは混んでいる。水遊びグッズがあるから荷物が増えるんだろう。私は三線を宅急便で送ってしまったので預入荷物はなし。会社のお土産にジミーのクッキーを買った。

昨晩先生が空港に見送りにくるようなことを言っていたから一緒にご飯でも食べようかと思っていたのに、メールをしても返事がない。きっと酔ってたから覚えていないんだろう。まあいいや、このゆるさが沖縄。ならば最後のお昼ご飯はA&Wで…と思ったら長蛇の列だった。みんな考えることは大差ないね。諦めてコンビニでパンなど買って飛行機に乗り込む。

 

これでひとまず今回はおしまい。さて、使わなかった夏期休暇をどこでどう過ごそうか、考えなきゃな。