朝。6時半ごろ目が覚め、7時半から朝食。今日は窓際の素敵な席!日本人客を数人見かけた。お、いるとこにはいるのね。
野菜が見当たらなかったけど、どこか別の場所にあったのかな?
朝ごはんを食べながら、昨日の夜ごはんについて考える。そもそもカラマリサンドという脂っこいモノを食べて胃がやられていたのにアホブランコ(にんにくとアーモンドすりおろしスープ)でトドメを刺されたのでは?今朝はコーヒーとスイカが妙に美味しいのもそのせいか。
昨日は迷惑ビジネスマンたちがあちこちにいて歩き回る気になれなかったので、今更ながら館内を探索する。これは私が泊まった部屋の前の廊下と、一階のロビー。木の梁が美しい。エルグレコの絵が飾られている。
入り口はこんな感じで、正面からいかにも豪華!みたいな雰囲気はない。貴族の邸宅だった頃もこうだったのかな。
プール発見。ここまでくるとかなり部屋数があることがわかった。なぜフロントのすぐ上の私の部屋が423号室なのかと思っていたが、傾斜地に立ってるからなんだね。確かにこれは大豪邸だ。
9時半にタクシーを呼んでもらったので、ギリギリまでバルコニーに居座る。
フロントで炭酸水2本€4.8?(861円)の清算とチェックアウトをしていると、60代ぐらいの日本人夫婦もチェックアウトしこれからタクシーを呼んでもらうらしかったので、声をかけて一緒に乗った。私はトレド中心地で降り、ご夫婦はそこまでの半額を払ってくれた。夫婦は駅まで行くそうなので、その先はお願いね。
ソコドベル広場のすぐ近くにコインロッカーを予約してあったので、そこに荷物を預ける。これ、場所も便利だしそんなに高くないし、予約しておけば確実に預けられる安心感と言ったらない。めっちゃオススメ!
トレド駅にはコインロッカーないし、マドリード駅付近でスーツケースを預けてトレドには一泊分の手荷物で来る人もいるらしいけど、もし電車が遅れたりで取りにいけなくなったら…と思うと、やはり荷物はなるべく身近に置いておくに限る。
トレインビジョン
トレド観光のひとつで有名なのがこの、周囲の風景から完全に浮いているが実に楽しいトレインビジョン。オーディオガイドを聞きながらトレド外周をぐるっと回ってくれる。
ソコドベル広場でチケットを買ったら思ったより待ち時間が短く、どこか美術館を見てトイレでも行ってから…と思っていたアテが外れた。10時前の今はまだかなり涼しく、トレインビジョンは45分ノンストップ。万が一に備えて、近くのホテルでお手洗いを借りた。快く貸してくれたので、トイレチップを払う。フロントのお姉さんは「そんなのいいのよ」と言ってくれたが、デスクに€1置いてきた。客じゃない人間が設備を使わせてもらったのだし、こういうのは気持ちというか、まわり回って自分のためでもある。
ビジョントレインは運良く一番前の座席で、右側。ネット情報によると時計回りなので右側席が見やすいらしい。確かに、人を挟んで見るのでは写真の撮りやすさが全然違う。
昨日泊まったパラドール・デ・トレドが見えた!けっこうな高台!
アルカサルとトレド大聖堂が綺麗に撮影できる場所で小休止でみんな一旦降りる。撮影タイムを取ってくれるのはいいね!
ぐるっと回って門の方からソコドベル広場へ戻った。楽しかった!
アルカサル
さて、観光を始めよう。まずはビジョントレイン発着所からすぐ近くのアルカサルへ。…と言ってるけど、実際は入り口がよくわからずぐるっと一周した。バス停近くの「軍事博物館」と繋がっていて、そこから入る。紛らわしい。
残念なことにアルカサルは修理中で、無料で入れたものの軍事博物館のエリアしか見られなかった。これはこれで見どころがあって面白い。かつてはトレドもイスラム勢力の地だったんだな。
刀の柄。ものすごい精度で装飾されている。宝石がみっちり嵌められたものなどもあった。
庭までは行けるけど、中に入れないー。
サンタ・クルス美術館
さて、気を取り直して美術品をみよう。
と思ったらこっちも修理中で、また無料で建物には入れるけど展示品のほとんどが見られない。ああー。
でも中庭の雰囲気がすごく良くて、椅子に座ってちょっと休憩。このパティオ文化というのかな、中庭で涼むのすごくいいよね。湿度が低いからこその文化だよね。日本だったら多少風が通ったところで暑くて仕方ないだろう。
3世紀に作られたモザイクが展示してあった。なんって可愛いの!魚のカラフルさが海の豊かさ、ひいてはこの土地の生活の豊かさを象徴している。
エル・グレコ美術館
入り口の写真を撮るのを忘れてしまった。個人邸宅を美術館として使っている。「十二使徒」というシリーズがあって、どこかで見たな…と思ったらパラドール・デ・トレドのホールに飾ってあったんだった。
中が撮影OKなのかよくわからなかったので絵の写真は撮らなかったんだけど、エル・グレコって独特だよね。写実全盛であっただろう時代に、なぜあんな風に人物を少し細長く、ざっくりとした筆致で描こうと思ったんだろう。
面白いのは、エル・グレコ後に似たような画風の画家が何人もいて、それを「followers」という部屋で展示していたこと。フォロワーって昨今のSNS独特な文化な気がしてたけど、別に新しいことじゃ無いんだな…と全然関係ないことを考えていた。
トレド大聖堂
エル・グレコ美術館へ行く道すがらで見かけていて、帰りに寄った。
「寄った」とか書いたけどこの大聖堂とんでもない規模だった。大きさもすごいし、内装装飾がものすごい!往時のトレドがいかに財力・権力があったかよくわかる。この祭壇裏の彫刻、下からずーっと上がっていって、天窓までも彫刻で埋め尽くされた完全な立体造形。まさに昇天。
私はキリスト教の基礎知識がほとんどないから、こういうのを見ても凄いな…という感想しかないけど、キリスト教文化圏の人々はこの絵?祭壇?を見て、これは誰だとか何のシーンだとかわかるんだろうね。そしたら見物もさらに楽しいだろうな。
これもものっすごい細かい金細工。3mぐらいあって、確か200kgの金が使われているとか。すごいけど、一体これは何に使っていたんだろう?
内部が豪華絢爛すぎて、外の景色が目に優しい。
エル・トレボル
そろそろ15時、流石にお腹空いてきたのでGoogleの口コミで目をつけておいた店に行ってみた。テラス席は並んでいたけど、屋内席はすぐ座れた。
店の看板メニューであろうボンバトレボルというポテトコロッケにひき肉を入れたみたいなの(真ん中)、ハムとパプリカ?のトレボルサンド(右)、レモネード。左のソーセージ&ポテトはお通し的な感じ。ボンバトレボルにパンがついてきて明らかに食べきれないので、サンドは今日の夜ごはんに回すことにした。
€10.5(1,770円)
ロッカーからスーツケースを出し、駅に向かう。ビジョントレインで見た太陽と月の門?をもう一度見たくて、長い坂を歩いて下った。
下まで降りたところでタクシーを拾い、駅へ向かう。
グラナダ駅はかなり歴史ある駅舎らしくて、ちょっとイスラム風な内装が美しい。昔は切符を売っていたのだろう窓口も、イスラムチックなネギ坊主型をしていて可愛かった。
ホームから駅舎を見る。ああ、なぜ原宿駅はあの可愛らしい駅舎を壊してしまったんだ…。
コルドバ到着
トレドからマドリードまで約30分、アトーチャ駅で休憩しつつ乗り継ぎに1時間、さらに2時間電車に乗り、19時45分にコルドバに到着した。
6月のスペインはめちゃめちゃ日が長い。日没が21時半ごろ、暗くなるのは22時過ぎ。時間帯的には夜なのに明るいので移動がしやすくてありがたい。
さてコルドバで少々焦ったのが、バスでクレジットカードが使えなかったこと。大半の支払いがクレカで済ませられるとはいえ、こういうこともある。クレカで支払いしたいあまりタクシー使うというのも変な話だしね。
ホテル・メスキータ
バスを降りて10分弱歩き、今日のホテルに到着した。ホテル・メスキータは名前の通りメスキータに面しているホテル。今回、メスキータが窓から見えるという部屋をリクエストしておいたのがこちら。
窓からしっかりメスキータが見える!
窓を開けて見るとこんな感じ。期待通り!建物はかなり古くてちょっと不便なところもあるけど、この眺望は素晴らしい!
バル・サントス
ホテルのすぐ近くに、トルティーヤで有名なバーがある。今日はこのトルティーヤとお昼のサンドウィッチで夜ごはんにする。
コーラ€1.8(306円)、トルティーヤ€2.8(503円)
窓からメスキータを見ると、メスキータの上に月が出ていた。イスラム教の象徴である三日月とはなんとも風情がある。
価格:3795円 |