ちょっと旅してくる

わが身ひとつで気ままに生きる。

アルチンボルド展@国立西洋美術館

ようやく行ってきました、アルチンボルド展。日本で全然お目にかからないせいか、この展覧会まで「アーチンボルド」と読んでました。イタリア人だったんだねーこの人。

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興味のある人は這ってでも行きましょう。なぜなら有名な「四季」「四大元素」は個人蔵も含め世界5ヶ国にバラバラに所蔵・展示されているので、どんなに頑張ってもそうそう見られるものではないから。いつぞや偶然ワシントン・ナショナル・ギャラリーでアルチンボルド展に出くわした時も全部は来てなかったはず。つまり計8枚が一堂に会する今回の展示は超レアだと思うんですよ!キュレーターさん頑張ってくれたんだろうなぁ、本当にありがとう!

ってことを友達に熱弁していたら、その友達が無料招待券を調達してきてくれた!わーい!

 

台風一過で猛暑となった三連休最終日、チケットブースはなかなかの混雑具合。

入り口すぐに「アルチンボルドメーカー」という自分の顔をアルチンボルド風に作り変えてくれる大型機械が。よくまあこんなの思いつくなあ…。やりたかったけど長蛇の列なのでパスして会場内へ。

子供もけっこう来ていて、入り口の一枚目から「野菜だねー」とかそのまんまのコメントをしていて笑った。アルチンボルドは子供が見ても面白いしインパクトあるもんね。でもこの人混みじゃ子供は見づらいだろうな。

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メイン展示である8枚は一部屋にまとまっていて大混雑!四季と四大元素は別の部屋にすればいいのにーと思ったけど、実はこの8枚全てリンクしていると次の部屋の解説で読んで納得。アルチンボルドを知るきっかけになったウィーン美術史美術館の2枚も来ていて、日本という文化水準の高い国に生まれた幸せをかみしめた。

しかしこれを「貴方の肖像画です」と差し出されて喜んでいた皇帝マクシミリアン2世とはものすごい変人パトロンの鑑だね。寛容さは世界を広げる。

ちなみに次の部屋には拡大された8枚があって、子供たちが知ってる動物を探したりして盛り上がってた。うん、これは指差したりあれこれ言って楽しむ絵だ。

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四季と四大元素の、執拗なまでの精密さと多様性はジュール・ヴェルヌの「海底二万マイル」を思い出させる。確かあの本はまだ海の中が神秘の世界だったころ、様々な生き物を紹介・啓蒙する意味もあってあんなにたくさんの 生き物の名前が羅列されてるんだったよなー。

なんて思っていたら、この「寄せ絵」もそもそもハプスブルグ帝国の博物学の集大成みたいなもんだったらしい。おお、私の勘もなかなか悪くないな。

 

こないだ行った「ボストン美術館の至宝展」が全体的にとっ散らかった印象だったのに比べ、今回のアルチンボルド展はグッと的が絞られていて、とても分かりやすく面白かった。アルチンボルドメーカーもやりたいし、金曜日の夜間開館でもう一回行っちゃおうかなー。まだ「深海」も見なくちゃなんだけど。

 

残す会期が1週間とあって、ミュージアムショップは売り切れ品がいくつか出ていた。「春」が作れるマステは売り切れ。塗り絵も売り切れ。なんと野菜チップスも売り切れ!ウソでしょー!HPで見た時あんなの絶対売れないと思ってたのに(笑)

 

図録は買わない派なんだけど、今回は常設ミュージアムショップでこれを買いました。来てなかった絵のことも知りたいし。入場料タダだったし!

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他にもアルチンボルド関連の雑誌が2冊出てて、そっちはざっと立ち読みしておしまい。

 

次はどこへ行こうかなー!