SPG AMEXの無料宿泊特典を使って、友人と修善寺に行くことにした。
それはそれとして、コロナ禍の閉塞感と残業続きの毎日のせいか、普段と違うところで静かにのんびりしたいという気持ちがムクムクと頭をもたげる。
毎年ドブに捨てている有給を少しでも使おうと、一人で前泊することにした。
初の踊り子号乗車
人生で初めて伊豆へ行く。温泉となれば箱根で事足りるし、夏休みなどで行くには近くて地味…という理由で、今まで足を踏み入れていなかった。
ずっと東海道線沿線住まいなので踊り子号の存在は昔から知っているけれど乗るのは初めて。何かのキャンペーン中らしく、ネット経由で予約すると踊り子号の特急料金が300円引きになった。ラッキー。車内はガラガラだった。
昔の踊り子号は先頭に踊り子の絵が描いてあったよね。レトロでかわいくて、子供心にも旅情を誘われたのを覚えている。
修善寺駅からマリオット修善寺へ
修善寺直通の踊り子号は本数が少ない。11時半ごろ修善寺駅に到着した。天候はあいにくの雨…を通り越して、線状降水帯による警報級の豪雨。
駅前の川ですらこの濁流、雨が降り止む気配はない。
今日はレンタカーを借りて天城トンネルや浄蓮の滝など、石川さゆりの「天城越え」の世界を堪能しようと思っていたのだけれど、万が一土砂崩れにでも巻き込まれたら目も当てられない。
ホテルに電話してみたところチェックイン前の時間でも大浴場は使用可能とのことだったので、レンタカーはキャンセルし駅近くのカフェで昼ごはん代わりにモーニングを食べ、今夜の食料を買ってシャトルバスに乗り込んだ。
伊豆マリオットホテル修善寺
お風呂に入って15時のチェックインを待とうと思っていたら、13時半の到着時点でチェックインさせてもらえた。有難い。
部屋をアップグレードしてもらえたようで、4人宿泊可能な和洋室。わーい、和洋室は好き!寝室とリビングスペースが分かれてるのがいいし、畳でくつろげるのが嬉しい。
早速お風呂に入りに行く。平日、しかも中途半端な時間のせいか大浴場にはほとんど人がいない。こんなことなら水着持ってきてプールに入れば良かったかなぁ。
相変わらず天気は荒れているけれど、大きな窓から見える緑は美しい。カーテンを開け、畳でゴロゴロしながら本を読む。幸せで贅沢な時間。
昼寝、そして夜ご飯
休みの日に時間があると、夕方から夕食前まで昼寝してしまう悪い癖がある。今日もついつい寝てしまい、20時ごろ起きた。
夜ご飯は修善寺駅で買った「あじ寿司」。たっぷりの鰺と、胡麻の振られた酢飯が美味しい。
雨の音を聞きながらまた本を読む。やっぱり、いつもと違う場所でゆっくりすることは必要だ。自分の人生を取り戻すために。
おやすみなさい
ふと枕元を見ると、時計はIKEAのものだった。マリオットにIKEA製品…と一瞬思ったけど、これ温度も出るし確かに便利なのよね。マリオットは実利主義かな。
朝ごはん
6時前に目が覚める。とても静か。四人部屋を独り占めしているのだから当たり前か?水を飲んでまた眠り、9:30ごろに起床。
マリオット修善寺の朝ご飯はビュッフェとコンチネンタルの2種類ある。最近の私は、自分の食事の用意がかったるい。料理をする気も起きないけれど、出来合いのものをスーパーで選ぶことすらダルい。
コンチネンタルは自分で選ぶ必要がなくて全部持ってきてくれるから、今の私には凄く楽。ビュッフェがひと段落つく10時から始まるので、存分に朝寝を堪能した後でゆっくり向かうことができる。一時間ちかくかけて、のんびりと食べた。
読書、読書、読書
部屋に戻ろうとしたら掃除中だったので、プール前の椅子で本を読んで時間を潰した。マリオット修善寺のフリースペースはこのプール前とロビーの二箇所。
今日から合流する友達を駅まで迎えに行こうと思っていたものの、昨日からの豪雨で交通機関が寸断されていて到着時間がわからないと言う。無理して来なくてもいいよと言ったけど、なんとしても来るとのこと。着いたら修善寺観光でもしようと思っていたけど、時間も読めないし天気も悪いので明日に回すことにした。朝が遅くてお腹も空いていないので、また中途半端な時間にお風呂に入ったり昼寝したりして友達の到着を待つ。
夜ごはん
今夜はマリオットのセミビュッフェディナー。前菜、メインディッシュ、食後のコーヒーは持ってきてくれるけど、その他のメニューやデザートは自分で取りにいく。ドリンクは富士山をイメージしたものを選んだ。今回一度も富士山にお目にかかっていないので。
朝食もディナーも、値段は決して安くない。SPGの15%オフ特典を織り込んでも、一応高級ホテルだからこんなもんだろうという気持ちと、街中だったら半分ぐらいの値段で食べられそうという気持ちがせめぎ合う価格。まあ今回は、たまには贅沢しようよ〜のんびりしようよ〜と言うコンセプトなので。
修善寺温泉散策
翌日は11時ごろチェックアウトし、修善寺温泉へ。昨日までの悪天候とコロナのダブルパンチで修善寺温泉街はほとんど人がいなかった。というか修善寺温泉って有名だけど中心街がこんなに小ぢんまりしているとは知らなかった。
修禅寺もその隣の日枝神社も想像していたより随分と小さかったけれど、それこそ川端康成や夏目漱石が闊歩していた時代はこんな雰囲気だったのかもな…と、お店の人には大変申し訳ないけれど静かな中をとてもいい気持ちで散策できた。
川沿いの「一石庵」でクリームあんみつ。このお店も普段だったら激混みなんだろうなぁ。
帰ります
今日は踊り子号が運休しているので、移動に時間がかかる。あまり遅くならないうちに出発することにした。天気のせいで予定は狂いまくりの旅だったけれど、逆にのんびり時間を使ってリフレッシュできた気がする。特に用事がなくても、ホテルに泊まってのんびりするのはアリだなと思った。しかし修禅寺、最寄駅から京都に行くのと同じぐらい時間かかるなぁ。けれど悪くなかった。
それと今後はしたたかに有給を使う戦略も立てようと思う。会社員なって何年目よって話だけど…。