「深海」か「アルチンボルド展」に行きたかったけど同行者の希望でボストン美術館展になった。
美術館の金曜夜間開館だけは都内勤務のメリットだなー。今日も仕事を定時で切り上げ上野へダッシュ!
到着したらちょうどギャラリートークが始まるところだったので参加。ボストン美術館の沿革が聞けて面白かった。
さっそく入場。そこそこ人がいるけど、激混みというほどではない。
名前が彫られているわけでもないのに、黄金のマスクに似てるってだけでツタンカーメンと断定するの主観的すぎない?と思ったら、解説板に「アマルナ美術の影響が見受けられる」 と書いてあって納得!
アマルナ美術はツタンカーメンの前の王であるアメンホテプ4世が宗教改革と同時に取り入れた様式で、周囲の反発が激しくツタンカーメン即位後は元に戻ってゆく。つまりアマルナ美術の様式で作られるファラオ像となれば対象は非常に限定的なので、この像をツタンカーメンと判断する十分な根拠になるんだな。
と、自分のオタク的考古学知識を総動員して一人で満足(笑)
香港中心部は九龍という地名だし、孫悟空の集めるドラゴンボールも確か9個だったよね。中国では9という数字に何か意味があるのかな?
涅槃図自体はそんなに興味ないけど、現地ボストンでは修復過程を展示の一部としていたらしい。なんて羨ましいんだ!私も修復してるとこ見たかった!
モネは連作が多い印象がある。「睡蓮」の名を持つ作品ってあちこちにあって、パッと思いつくだけでも国立西洋美術館、ポーラ美術館など。
で、数があるだけに、丁寧に描かれたものもあればガサガサーっと描いたでしょ!って感じのものもあって、残念ながらどれを見ても同じように感動するわけじゃない。
そんな中、この睡蓮は構図・色彩・描写共にかなり美しかった。
これも連作。同じ構図で日の当たり方を少しずつ変えたものが何枚もあって以前見たことがある。
今回の特設展は正直イマイチだった。「西洋絵画」「東洋美術」「現代アート」という風に時代や地域で分けられた部屋から1つづつ取ってきて並べている感じで、品物も悪くはないんだけど超一級品ではなく準一級品な気がした。目玉になりきれる作品がない上にジャンルもバラバラとなると全体のまとまりがなくなるし、ちょっと物足りない感じで終わってしまった。
帰りに近隣で開催される特設展のパンフレットをたくさんもらって帰った。明治の超絶技巧、見たいなー!