ホテルまるきの朝ごはんはかなりおいしかった。快晴の空の下、コンクールの会場に向かう。
会場は出来たばかりの施設でとても綺麗。会長はこの暑い中スーツにネクタイ、珊瑚のタイピンでビシッと決めていて相変わらずいい男だ。対するうちの師匠はジャージを着ている…。
姉弟子の出番は午前中で、多少のミスはあったものの概ね実力を発揮できていたと思う。全体のレベルもそれほど高くないし、多分合格するだろう。
私達と同じように、自分の先生と遠く離れて一人で練習している人と知り合いになった。なんと私の家から電車で15分ぐらいのところに住んでいるとのこと。すごい偶然だ。
近くにお仲間がたくさんいる人たちと、今更仲良くなろうという気はあまり起きない。そちらはそちらでどうぞーって感じだ。ぼっちで頑張っている人には親近感を覚える。お互い助け合いましょう!と意気投合し連絡先を交換した。
上手は上手であるけれど「素晴らしい!もう一回歌って!」と言いたくなるような人は残念ながら現れず、最終部門まで終了した。
師匠曰く、琉球民謡の『勝負曲』は本島なら「下千鳥」、宮古は「伊良部とうがに」、八重山は「とぅばらーま」だそうだ。
これは好みもあると思う。実際、八重山は与那国ションカネーじゃないの?と私は思ったし。難易度だけならばもっと難しい曲もあるもんね。けど琉球芸能の世界でそれなりの年月を過ごした人の意見なので、舞台映えや惹きつけ力という点だとこの三曲ってことかな、と思った。こういう、貴重なのかどうでもいいのかわからん話をダラダラできる時間が楽しいんだ!コンクールに金魚のフンしてきて良かった!
審議が予定より長引き、不安になってどんどん萎れていく姉弟子。んー大丈夫だと思うけどねー。そしてドキドキの結果発表、無事合格!師匠も私も一安心。
パレットくもじの屋上ビアガーデンで祝杯を上げ、国際通りの民謡酒場でもう一度祝杯を上げた。
国際通りをぷらぷら歩いていると鮮やかな珊瑚がたくさんディスプレイされたお店に目がとまった。最高級の赤珊瑚は血液のように赤黒い「血赤珊瑚」というらしい。説明も丁寧だし、値段も手頃なものが多い。基本材料仕入れらしくてパーツ付け替えなどかなりフレキシブルに対応してくれる。私も記念(何の?)に血赤珊瑚の、少し枝感の残る根付をピアスにしてもらった。
ホテルに戻って調べると赤珊瑚は着色されたものも多いらしいが、この「平識宝石店」は国際通りで唯一宝石鑑定士がいる老舗だそうで、保証書も発行してくれた。偶然入ったのにすごくいい買い物だった!
明日は宮古島に移動する。姉弟子もコンクールに受かったことだし、楽しい旅になりそうだ!