ちょっと旅してくる

わが身ひとつで気ままに生きる。

琉球文化どっぷりの旅 8日目

早めに空港に来るよう言われているので、6:30起床で朝ごはんを食べに行く。テラス席の椅子は片付けられ、船の係留作業をしている人たちが見える。本格的に台風支度だ。

7:30のバスに乗って空港へ。風が強まり、雨も降ってきた。先島の台風は本土に来るものよりよほど強いことを実感する。

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空港に着くとカウンターにはもうそこそこの人数が並んでいた。昨日のうちに一度来ておいて良かった。30分ほど待ってチェックイン、普段は5kgに満たないバックパックが7.8kgもある。これ絶対パパイヤだ…!終わった頃には列が倍くらいに伸びていた。いつも空港で買っている会社用土産を今回は買わなくていいので「島の菓 八重山屋」で自宅用にパイナップルロールを買ってみた。

 

9:50発の飛行機ですら既に出発が遅れている。JTAの機体だと機内エンターテイメントに琉球民謡があるのが嬉しい。機内誌coralwayも好きだけど、自分のiTunesはもう聞き飽きたからこれが好きなんだよなー。

飛行機は無事飛び立ち、羽田着。暑い暑いと思っていた東京だけど、流石に沖縄よりは涼しいか。

 

豊年祭が中止になったので題名の琉球文化どっぷり!とまではいかなかったけど、けっこう楽しい旅だった。余った日程はおうちでのんびり過ごそう。

 

次はどこへ行こうかなー!

 

 

 

琉球文化どっぷりの旅 7日目

扇風機をどんなに回しても暑いのに、エアコンをつける気にはならないのが鳩間島の不思議だ。

朝の一便や貨物船すらちゃんと出るかわからないと踏んだのか、ずいぶん早い時間に傭船で上原港に渡るよう言われる。そう言われるってことはけっこうやばいんだろう。昨日からパパイヤに添え木をしたり、宿も台風支度に忙しくしている。今日以降どうしようか、石垣で様子を見てなんとか遊ぶ方法はないかとか、色々考えていたのだけど、スッともう帰ろうという気になった。沖縄を遊び場にする以上、いつかは台風に当たる。目的だったコンクール見物と宮古民謡の舞台めぐりはできたんだし、豊年祭も中止だし、石垣島にいたってやることがない。店も旧正月以上に閉まるだろう。飛行機が早められるならもうここで旅は切り上げて帰ろう。

荷物をまとめ、好物の青パパイヤをわけてもらう。欲しいと言った数の倍取ってくれる親心的なものは大変嬉しいが、バックパックのショルダーが千切れるんじゃないかと思うぐらい重い!!

上原港からバスで大原港へ。初めて安永観光の船に乗った。なぜかタバコくさい船内…やっぱ八重山観光フェリーのが好きだなぁ。

離島ターミナルからカリー観光の直通バスに飛び乗り空港へ。私の乗る飛行機はまだ条件付き運航になっていないけれど、カウンターで離島航路の欠航見込みなどを説明しキャンセル待ちのお願いをしたところ、対応してくれることに!

今日の直行便はもうないので那覇経由の乗り継ぎ便になり、石垣から乗れたとしても那覇でまたキャンセル待ちでそっちが乗れず結局那覇泊になるだろうとのことで、まだ空席のある明朝の直行便に振り替えてもらった。

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帰宅のメドもついたし安心してまたバスで市街地に戻る。宿に荷物を預け、せっかくだから今までロクに見てこなかったユーグレナモールの店たちを探検することにした。ユーグレナカフェでタコライスを食べる。ランチを頼むとドリンク飲み放題なのが嬉しい。もちろんタコライスも美味しい。店も空いていたのでコーヒーやら飲みながらしばし休憩。

友達に頼まれていた調味料を買い、お土産物屋さんを巡る。血赤珊瑚が売られているが、那覇で買ったもののほうが断然赤くて安いのに満足する。

 

船の運行状況を調べると、上原・鳩間航路は結局一便から欠航したようだ。今日来るはずの貨物船はぱいかじで、かりゆしよりだいぶ小さいから欠航もしくは大幅遅れになっていたかもしれない。傭船で正解だった。離島の住民は台風支度をよく知っている。

 

宿に戻りシャワーを浴びる。師匠と姉弟子と私でオリジナル手ぬぐいを作ろう!ということになっているので、デザイン画を描いたり見積取ったりしているとあっという間に時間が過ぎた。手ぬぐい、楽しみだなあ!

 

琉球文化どっぷりの旅 6日目

今日は八重山に移動するのでホテルをチェックアウトしレンタカーを返す。三日間乗ってガソリンは3,000円ぐらいだった。空港のエンダーでチキンバーガーを食べて出発を待つ。

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ボーディングブリッジがやけに暑いと思ったらプロペラ機まで歩かされるパターンだった。

 

石垣空港に到着し、離島ターミナルに向かうバスに乗っていると宿から電話がかかってきた。台風が近づいているから豊年祭は中止、近いうち船も欠航するという。なぬー!

今日は木曜日、少なくとも日曜までは鳩間島に滞在する予定だったのに、どうしたものか。しかしとりあえず行かないと気が済まないのでとりあえず今日は行く。

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離島ターミナルに荷物を預け、新しくできたカカオマーケットという店でお昼ごはんとしてワッフルを食べる。明日からの滞在をどうしようとか、なんでこんな暑い島にチョコレート屋?とか考えてたらあんまり味がよくわからなかった…。とりあえず明日石垣島に戻った場合の宿の予約をする。

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備蓄食料を買い、船に乗る。桟橋で八重山観光フェリー係員が「鳩間行きは6番にちゅらさんが来ますー」と言う。いくつもあるであろう自社の船を愛称で呼ぶのは、船を大事にしている様子が伝わってきてステキだ。三便で鳩間島到着。暑い…。猫がいるところは涼しいって本当だろうか。流石にここに入るわけにもいかないけど。

もうだいぶ夕方だけどどうせこれからお風呂も入るんだからついでに(?)小学校前でシュノーケリング。元気だった頃は素晴らしかったであろう白化した枝サンゴの大群があった。去年だいぶやられたとは聞いたけど、ここまでとはなあ…。悲しい。今来ている台風もサンゴのためだと思えば我慢するしかないね。

 

フエフキダイの煮付けなど、美味しいごはんをたっぷりいただいた後は三線の練習だ。

普通の習い事であれば、次のお稽古はいつなのかとか、次回のためにこれを練習しておこうとか想像がつくと思うけど、ウチは残念ながらそうじゃないんだなー。

歌える曲を増やさないといかん、今どこまで弾けるのかと工工四集を最初から全部弾くように言われる。突如始まった暴挙にヒーヒー言いながら弾き、直され、また弾き、また直される。

そうして鳩間で過ごすたった一日の夜は更けてゆく。

 

 

琉球文化どっぷりの旅 5日目

今日は旅の折り返し地点。出発前に来間島をぐるっと一周する。

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リゾート開発予定地付近の長間浜から伊良部島を望む景色。美しい…。島内の過疎化と経済の活性化を考えると一定程度の開発は悪くはないと思うけど、地元民の人間関係や環境に影響を出さないように配慮して進めて欲しいなあ。

 

宿をチェックアウトし、一足先に石垣へ向かう師匠と姉弟子を宮古空港まで送っていく。

今日はとんでもなく暑い。

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昨日見た酒田川の反対側。…普通だ!!

来間島に戻り、やちむんを扱う雑貨屋に行く。読谷村のやちむんの里で見つけたお気に入りの器と同じ作家のマグがあり、作家さんの名前が判明した!これはいいぞー。今度那覇に行った時に探せるではないか。

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伊良部大橋にももう一回行こう。この空に飛び出すような橋の爽快感は素晴らしい。

 

今日はイムギャーマリンガーデンでシュノーケルをするつもりだったけど、あまりの暑さにそんな気力もなくなる。

島の駅みやこで職場用お土産を買い、また別の友人にもマンゴーを送り、もう一度マンゴーかき氷を食べる。今回は自分用に買ったお土産が黒蜜、濃縮ジュース、本、バスソルトと重量物ばかりだったので宅急便で送り、早々とホテルにチェックイン。 

シャワーを浴びてちょっと休憩!と思いベッドに転がって起きたら20時だった。ずっと人と一緒だったし、暑くて疲れてたのかな。

今日はもらったお菓子やらミニマンゴーやらをホテルの部屋で食べてそのまま就寝。

 

琉球文化どっぷりの旅 4日目

今日は本格的に宮古民謡舞台めぐりだ。

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「酒田川」。曇り空のおかけでずいぶん雰囲気のある写真になった。奥に見える石橋が史跡になっている。川がないという印象の宮古島にちゃんと川があり、道ばたに突然民謡の舞台が現れることに感激。

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民謡とは関係ないけど久松五勇士のモニュメント。こんな小さく細いサバニで石垣島まで行ったのかと思うとすごい勇気だ。久松出身の有名人、下地勇が民謡を習おうとした話を聞きながら次の目的地へ。

 

姉弟子が工工四を買いたいと、宮古民謡の大家である平良重信先生の研究所へお邪魔した。私は歌詞だけ集めた解説付きの本があったのでそちらを分けてもらった。

平良先生の知見は三線の枠を超えて郷土史家の域で、私達が宮古民謡の舞台めぐりをしていることを話すと歌詞には出て来るのに場所がもうわからない地名がたくさんあると仰っていた。うーん、もったいないなぁ。

平良先生は88歳、そんな歳に見えないお元気さで三線の体験教室もしているとのこと。私も教えてもらいたいぐらい!体験教室が終わると修了証がもらえるらしく「貴方はわずか50分で童謡一曲をマスターし」という文面がとてもかわいらしい。貰ったらけっこう嬉しいんじゃないかと思った。

もっと話を聞きたい、なんなら一緒に舞台めぐりをしていただきたいぐらいだけど、アポなしで押しかけている身なのでご挨拶をして次の目的地に向かう。

 

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「仲宗根豊見親」の墓。石を積み上げた内側は掘り下げて深くなっており、中に降りるとまるで外界から遮断されるような不思議な造り。中には下がり井戸がある。今まで見た下がり井戸はもう使われていないせいか濁っているものが多かったけど、ここはゴミこそ浮いているものの水は異様なほど澄んでいて、洗骨のための井戸ではないかとの案内板の記述を思い出してヒンヤリした気分になった。

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「四島の主」の墓。てっきり役職名だと思っていたけど、お墓があるということはこの役職を務めた特定の個人を表す名前でもあるのか。

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「池間みやらび」の池間島池間大橋池間島は驚くほど観光っ気がない。橋のふもとのドライブインも微妙だし、ごはんを食べるところもろくにない。

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「平安名崎灯台」。この先にちゃんとマムヤのお墓もある。灯台の中に三線を持ち込んで安里屋ゆんたを弾いている人がいた。ガイドか趣味の人か知らないけれど、せっかくなんだから宮古民謡を弾けばいいのに。

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 「なりやまあやぐ」の碑。なりやまあやぐ大会の会場でもあるイムギャーマリンガーデンの駐車場横にある。

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「カスキダナ」の来間ガー。来間島は断崖絶壁に囲まれた島で、浜から百段ほどの石段を上がらないと集落に着かない。この井戸も浜の近くにある。離島の生活の大変さが身にしみる井戸だ。この井戸は湧水ではなく、島に降った雨水が濾過されて貯まっているんだそうだ。島の神事では今でもここから汲んだ水を使うという。井戸の縁にはお供えがあり、すぐ近くに拝所もあり、どんなに大切にされてきたかがよくわかる。お供えは大ヤドカリがおいしくいただいていた。なんでこんなに細かく書いているかというと、これからこの曲を覚えるつもりだから!

 

 民謡の舞台めぐりはこれでおしまい。一旦宿に戻りタコ下でシュノーケリングをした。珊瑚は少ないけど壺状になってて安全だし、イソギンチャクが多いのでクマノミがたくさんいる!

 

夜は宿で師匠が三線を弾いて、近所の人が集まって踊ったりして宴会になった。私も人を踊らせるぐらい上手になりたいなー。

濃ゆい一日で楽しかった!

 

琉球文化どっぷりの旅 3日目

借りていた高級レンタカーは昨日返したので、今日はゆいレールで空港に向かう。今日もいい天気だ。

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空港でルルルンの新商品を発見!左がアロエベラエキス配合のシトラスの香り、右が月桃エキス配合のハイビスカスの香り。まだこの店でしか売っていないらしく、もう那覇空港には戻って来ないので二種類とも買った。今夜早速使ってみよう!

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宮古島に到着。レンタカーをピックアップし「島の駅みやこ」に向かう。お目当てはマンゴー。今年は豊作なのか店から溢れんばかりにマンゴーがある!お世話になっている友人宅に贈答用マンゴーを一箱送り、マンゴーかき氷を食べる。

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さて、師匠と合流してさっそく宮古民謡の舞台めぐりを始める。まずは伊良部島だ。初めて行く伊良部島、まずは島内をぐるっと一周する。

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「伊良部とうがに」の碑。伊良部大橋は3.54km

 ある。この距離をサバニで漕いで夜中に会いに行こうとするとは、恋のチカラは絶大だ。

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「長山底」の近くと思われる長山港。海上保安庁の巡視船が三艇停泊していた。底とは広場もしくは少しくぼんだところという意味で、久松の女の子を誘うので、この少し上にあったのではないかとのこと。

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「張水ぬクイチャー」の張水御嶽。砂浜の砂が米や粟になったらいいのに…という歌詞だから、なるほど平良港のすぐ近くにある。

 

今日の民謡舞台めぐりはここまで。シギラリゾートの「琉球の風」で夜ご飯を食べて宿に向かう。 宿は来間島の「ペンションたきなか」だ。宿のご主人とゆんたくする。こういう時お酒が飲めたらもっと楽しめるんだろうなー。飲まなくても楽しいけど!

 

洗濯をして12時ごろ就寝。

 

 

琉球文化どっぷりの旅 2日目

ホテルまるきの朝ごはんはかなりおいしかった。快晴の空の下、コンクールの会場に向かう。

会場は出来たばかりの施設でとても綺麗。会長はこの暑い中スーツにネクタイ、珊瑚のタイピンでビシッと決めていて相変わらずいい男だ。対するうちの師匠はジャージを着ている…。

姉弟子の出番は午前中で、多少のミスはあったものの概ね実力を発揮できていたと思う。全体のレベルもそれほど高くないし、多分合格するだろう。

 

私達と同じように、自分の先生と遠く離れて一人で練習している人と知り合いになった。なんと私の家から電車で15分ぐらいのところに住んでいるとのこと。すごい偶然だ。

近くにお仲間がたくさんいる人たちと、今更仲良くなろうという気はあまり起きない。そちらはそちらでどうぞーって感じだ。ぼっちで頑張っている人には親近感を覚える。お互い助け合いましょう!と意気投合し連絡先を交換した。

 

上手は上手であるけれど「素晴らしい!もう一回歌って!」と言いたくなるような人は残念ながら現れず、最終部門まで終了した。

師匠曰く、琉球民謡の『勝負曲』は本島なら「下千鳥」、宮古は「伊良部とうがに」、八重山は「とぅばらーま」だそうだ。

これは好みもあると思う。実際、八重山は与那国ションカネーじゃないの?と私は思ったし。難易度だけならばもっと難しい曲もあるもんね。けど琉球芸能の世界でそれなりの年月を過ごした人の意見なので、舞台映えや惹きつけ力という点だとこの三曲ってことかな、と思った。こういう、貴重なのかどうでもいいのかわからん話をダラダラできる時間が楽しいんだ!コンクールに金魚のフンしてきて良かった!

 

審議が予定より長引き、不安になってどんどん萎れていく姉弟子。んー大丈夫だと思うけどねー。そしてドキドキの結果発表、無事合格!師匠も私も一安心。

パレットくもじの屋上ビアガーデンで祝杯を上げ、国際通りの民謡酒場でもう一度祝杯を上げた。

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国際通りをぷらぷら歩いていると鮮やかな珊瑚がたくさんディスプレイされたお店に目がとまった。最高級の赤珊瑚は血液のように赤黒い「血赤珊瑚」というらしい。説明も丁寧だし、値段も手頃なものが多い。基本材料仕入れらしくてパーツ付け替えなどかなりフレキシブルに対応してくれる。私も記念(何の?)に血赤珊瑚の、少し枝感の残る根付をピアスにしてもらった。

ホテルに戻って調べると赤珊瑚は着色されたものも多いらしいが、この「平識宝石店」は国際通りで唯一宝石鑑定士がいる老舗だそうで、保証書も発行してくれた。偶然入ったのにすごくいい買い物だった!

 

明日は宮古島に移動する。姉弟子もコンクールに受かったことだし、楽しい旅になりそうだ!