今日は本格的に宮古民謡舞台めぐりだ。
「酒田川」。曇り空のおかけでずいぶん雰囲気のある写真になった。奥に見える石橋が史跡になっている。川がないという印象の宮古島にちゃんと川があり、道ばたに突然民謡の舞台が現れることに感激。
民謡とは関係ないけど久松五勇士のモニュメント。こんな小さく細いサバニで石垣島まで行ったのかと思うとすごい勇気だ。久松出身の有名人、下地勇が民謡を習おうとした話を聞きながら次の目的地へ。
姉弟子が工工四を買いたいと、宮古民謡の大家である平良重信先生の研究所へお邪魔した。私は歌詞だけ集めた解説付きの本があったのでそちらを分けてもらった。
平良先生の知見は三線の枠を超えて郷土史家の域で、私達が宮古民謡の舞台めぐりをしていることを話すと歌詞には出て来るのに場所がもうわからない地名がたくさんあると仰っていた。うーん、もったいないなぁ。
平良先生は88歳、そんな歳に見えないお元気さで三線の体験教室もしているとのこと。私も教えてもらいたいぐらい!体験教室が終わると修了証がもらえるらしく「貴方はわずか50分で童謡一曲をマスターし」という文面がとてもかわいらしい。貰ったらけっこう嬉しいんじゃないかと思った。
もっと話を聞きたい、なんなら一緒に舞台めぐりをしていただきたいぐらいだけど、アポなしで押しかけている身なのでご挨拶をして次の目的地に向かう。
「仲宗根豊見親」の墓。石を積み上げた内側は掘り下げて深くなっており、中に降りるとまるで外界から遮断されるような不思議な造り。中には下がり井戸がある。今まで見た下がり井戸はもう使われていないせいか濁っているものが多かったけど、ここはゴミこそ浮いているものの水は異様なほど澄んでいて、洗骨のための井戸ではないかとの案内板の記述を思い出してヒンヤリした気分になった。
「四島の主」の墓。てっきり役職名だと思っていたけど、お墓があるということはこの役職を務めた特定の個人を表す名前でもあるのか。
「池間みやらび」の池間島と池間大橋。池間島は驚くほど観光っ気がない。橋のふもとのドライブインも微妙だし、ごはんを食べるところもろくにない。
「平安名崎灯台」。この先にちゃんとマムヤのお墓もある。灯台の中に三線を持ち込んで安里屋ゆんたを弾いている人がいた。ガイドか趣味の人か知らないけれど、せっかくなんだから宮古民謡を弾けばいいのに。
「なりやまあやぐ」の碑。なりやまあやぐ大会の会場でもあるイムギャーマリンガーデンの駐車場横にある。
「カスキダナ」の来間ガー。来間島は断崖絶壁に囲まれた島で、浜から百段ほどの石段を上がらないと集落に着かない。この井戸も浜の近くにある。離島の生活の大変さが身にしみる井戸だ。この井戸は湧水ではなく、島に降った雨水が濾過されて貯まっているんだそうだ。島の神事では今でもここから汲んだ水を使うという。井戸の縁にはお供えがあり、すぐ近くに拝所もあり、どんなに大切にされてきたかがよくわかる。お供えは大ヤドカリがおいしくいただいていた。なんでこんなに細かく書いているかというと、これからこの曲を覚えるつもりだから!
民謡の舞台めぐりはこれでおしまい。一旦宿に戻りタコ下でシュノーケリングをした。珊瑚は少ないけど壺状になってて安全だし、イソギンチャクが多いのでクマノミがたくさんいる!
夜は宿で師匠が三線を弾いて、近所の人が集まって踊ったりして宴会になった。私も人を踊らせるぐらい上手になりたいなー。
濃ゆい一日で楽しかった!